第4回 日本抗体学会学術大会出展のお知らせ

第4回 日本抗体学会学術大会出展に出展します

12月1日~3日に大宮ソニックシティで開催される第4回 日本抗体学会学術大会に出展いたします。
ブースでは、抗体研究に求められる相互作用解析・親和性評価をより高速かつ高感度に実現する新製品 Octet® R8e をご紹介します。
ティータイムセミナー・ポスター発表も予定しておりますので、ぜひお立ち寄りください。

【ブース】5

※新製品「Octet® R8e 生体分子間相互作用分析システム」を展示します。

【ポスターセッション】

日時:12月2日(火)15:20~16:50

ポスター番号:B035

タイトル:新型分子間相互作用解析装置を用いた高速・高感度な抗体親和性評価

 

【ティータイムセミナー】
日時:12月1日(木)15:05~15:35
会場:第5展示場
講師:大阪大学大学院 工学研究科 生物工学専攻 生物化学工学領域 准教授 山野-足立 範子 先生
タイトル:異なる宿主細胞を用いて生産した抗体や高次構造特性の異なる抗体の抗原に対する親和性測定

Chinese hamster ovary(CHO)細胞は、1957年に雌のチャイニーズハムスター(Cricetulus griseus)の卵巣から樹立され、現在もバイオ医薬品の宿主細胞として広く利用されている。これは、生産されたタンパク質における高次構造の形成や糖鎖修飾など、高度な翻訳後修飾を可能にする点で優れているためである。我々は、生産した抗体の構造について、培養日数に伴う経時的な変化を観察したところ、抗体の主要なコンフォメーションが閉じた構造から開いたY字型構造へと移行することを見出した。まず一つ目の例として、こうした抗体構造の変化が抗原に対する親和性に及ぼす影響をOctet® システムを用いて検討した結果を紹介する。

CHO細胞は事実上の標準宿主細胞として用いられているが、大腸菌や酵母などと比較すると増殖が遅いという課題がある。我々は、チャイニーズハムスターの肺組織から、従来のCHO細胞の約2倍の増殖速度を有するChinese hamster lung (CHL)-YN細胞¹(理研セルバンク:RCB5004)を樹立し、現在、海外の大手製薬企業を含む21機関に提供している。二つ目の例として、このCHL-YN細胞を宿主として生産した抗体について、抗原に対する親和性をOctet® システムを用いて測定した結果を紹介する。
1) N. Yamano-Adachi et al., Scientific Reports, 10 (1): 17612, 2020.