デジタル校正証明書(DCC)に関するよくあるご質問
デジタル校正証明書は、機械可読形式で校正結果を提供します。これにより、校正データをより効率的に活用し、実験室のプロセス改善に役立ちます。下記のFAQでは、デジタル校正証明書に関する最も重要な質問にお答えします。
デジタル校正証明書(DCC)とは、XML形式の電子文書であり、校正結果を標準化された機械可読形式で提供するものです。
DCC構造は、物理技術連邦研究所(PTB)の指導のもと、国際的に標準化され認知された交換フォーマットを確立することを目的として開発されました。校正結果はXMLファイル(拡張マークアップ言語)で提供され、校正機関や測定対象に関わらず、常に同一の構造に従います。
DCCは、校正証明書および校正結果をデジタルプロセスにおいて効果的に活用する新たな可能性を提供します。例えば、校正証明書から関連データを自動的に抽出したり、試験装置を比較したり、装置の性能を長期にわたりモニターしたり、手作業なしで校正証明書のデータを計測機器管理システムに転送したり、他のアプリケーションで校正データを容易に利用したりすることが可能となります。
DCCは、EURAMET cg-18ガイドラインに基づき校正されたひょう量計器(例:DAkkS認定校正証明書)について、ザルトリウスのお客様にお提供されております。
- 自動化されたデータ処理: 校正データの自動読み取りと試験装置管理システムへの転送が可能となり、手作業による労力と入力エラーを削減します。
- 標準化された交換フォーマット:DCCはXMLファイルを使用し、校正機関や測定対象に依存しない国際的に認められたフォーマットを提供します。
- 効率性の向上:校正データのデジタル処理により、データを迅速かつ確実に他のアプリケーションに統合できるため、プロセスの効率性が向上します。
- 長時間データ追跡:DCCにより試験装置の比較や経時変化の追跡が可能となり、品質保証やプロセス最適化に有益です。
ザルトリウス社では、アナログ校正証明書のPDFファイルに添付ファイルとしてデジタル校正証明書をご提供いたします。
自由にアクセス可能な専門家報告書 「非自動ひょう量計器用デジタル校正証明書作成のためのDCCスキーマ使用方法に関する指示:専門家報告書DKD-E 7-3 - PTB-OAR」に基づき 、デジタルザルトリウス校正証明書のデータを御社のアプリケーションに統合することが可能です。
DCCの正確なスキーマは、PTBのウェブサイトより自由にアクセスいただけます。 https://www.ptb.de/dcc/dcc.xsd
専門家報告書(非自動ひょう量計器用デジタル校正証明書作成のためのDCCスキーマ使用方法に関する指示:専門家報告書DKD-E 7-3 - PTB-OAR)は、DKDウェブサイトより無料でアクセシブルであり、ダウンロードいただけます。
- はい、DCCから関連データを抽出するには特別なツールが必要となります。
- DCCをプロセスに完全に統合するには、個別プログラミングが必要となります。
- DCCデータを人間が読める形式に変換する無料でアクセシブルなツールも存在します。例えば、PTBが提供する無料オンラインツール「GEMIMEG Tool (V2)」などが挙げられます。
- また、ザルトリウス社においても、デジタル校正証明書からのデータを活用するためのツール開発に取り組んでおります。
計測部門の専門家が、お客様のご質問に喜んでお答えいたします。お問い合わせは metrology@zaltrius.com までお願いいたします。
詳細な情報は、ドイツ連邦物理技術研究所(PTB)のウェブサイト 「デジタル校正証明書(DCC) - Wiki」でご確認いただけます 。
フライヤー
デジタル校正証明書(DCC)は、機械読み取り可能な校正証明書により、お客様のプロセスの効率性を向上させます。デジタル証明書と従来型証明書の両方を提供するザルトリウスの専門知識をご活用ください。
- 文書タイプ:チラシ
- ページ数:2ページ
- 読了時間:3分
- 最終更新日:2025年5月
このDCCのチラシでは、以下の内容についてご説明いたします:
- 校正証明書からのデータ自動読み取り
- 試験装置管理システムへのデータ転送を容易に行う
- 解析結果の品質向上