微生物エアーサンプリングにおける絶対的な信頼性
無菌医薬品およびバイオ医薬品製造においては、慎重なプロセス設計、モニタリングシステム、迅速な是正アクションによる生物汚染管理が求められます。日常的な介入に伴い、コンタミネーションリスクは高まります。したがって、定量的エアーサンプリングを含む微生物モニタリングプログラムは、生物汚染防止対策の評価に極めて重要です。
クリーンルームにおける微生物エアーモニタリングプログラムは、さまざまな産業における厳格な清浄度基準を満たすために不可欠です。その主な目的は、空中浮遊微生物汚染を検出・定量化し、製品コンタミネーションを防止するとともに、EU-GMP付属書1、ISO 14698、EN 17141、FDA無菌製造ガイダンス、USP<1116>などの国際基準への適合を確保することにあります。
空中浮遊微生物汚染物質は、アクティブサンプリングにより測定します。これは、既知の空気量を吸引する装置を使用し、微生物を1立方メートルあたりのコロニー形成単位(CFU)で測定する方法です。サンプリング方法には、衝突法、液体捕集法、および濾過法サンプリングなどがあります。これらは、空気を培地プレートに衝突させるか、メンブレンを通してフィルター するものです。培地プレートは3~5日間インキュベートして微生物を培養し、その後、観察、計数、記録を実施します。品質リスクマネジメント(QRM)では、統計解析を用いて傾向や逸脱を特定します。微生物数がアラート/アクション限界値を超えた場合、根本原因解析が開始されます。
1970年代より使用されているザルトリウスのMD8 Airscan®およびゼラチンメンブレンフィルターは、グレードA医薬品環境における継続的で介入不要の環境モニターの基準を確立してきました。
- 空気中の微生物やウイルスの微量な存在も正確に検出
- コンタミネーションリスクと人員への負担を軽減
- 真の連続モニターとして大手医薬品メーカーで採用
微生物エアーモニタリング製品
環境モニタリングにおける絶対的な信頼性
環境モニターにおける絶対的な信頼性
RABS、アイソレーター、クリーンルームなどの無菌製造システムにおける微生物エアーモニタリングは、当社独自のゼラチンフィルターによって強化されます。
HEPA H14フィルターと同様の性能を持つこれらのフィルターは、ふるい効果および拡散効果により空気中の微生物やウイルスを捕捉します。ガンマ線滅菌処理済みで吸湿性を有するため、残留水分を継続的に吸収することで微生物の乾燥を防ぎ、微生物の回収率を損なうことなく最大8時間の連続サンプリングが可能です。サンプリング後、フィルターは完全に非接触で寒天プレートに移送でき、そこでフィルターが溶解するため、微生物の回収と培養が容易に行えます。
当社のゼラチンフィルターは、従来の方法における課題に対処し、アイソレーター内での開放系の栄養培地の使用を回避し、培地の乾燥を防ぎ、日常的な介入を削減します。空気中の汚染物質を検出するよう設計されており、コンタミネーション、運用上の負担、および微生物汚染が生じた治療薬への患者曝露のリスクを軽減します。
クリーンルームモニタープログラムへの信頼性を高めるために設計された、当社の包括的なポートフォリオと専門的な機能をご覧ください。
ゼラチンメンブレンの該当する特長と利点
- HEPAフィルターの保持能力
- 枯草菌芽胞に対する保持率99.995%
- 空気中のウイルスでさえほぼ完全に保持-2012年のMERS流行時およびSARS-CoV-2/COVID-19パンデミック時における空気中ウイルスモニタリングに広く活用されました
- 微細構造からの容易な微生物の回収
- 補充によりサンプリング時の水分損失を抑制
- サンプリング時の微生物保護カプシド
- 8時間、16立方メートルの空気での試験で、微生物生存率の損失なし
- 従来の衝突プレートを頻繁に交換する手間を削減
- 無菌ラピッドトランスファーポート(RTP)付きシングルユースバッグ内のフィルターを含む、複数の包装構成
- EN 17141- サンプラー適格性確認における参照方法としてのメンブレンフィルター法
- USP<116>、ISO 14698、およびEU GMP付属書1に準拠
- 微生物のサンプリングと同定をサポートするリアルタイムモニター装置で使用
- ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)と組み合わせて使用可能
- ゼラチンフィルターで重要なプロセスを保護し、5年間の使用期限
ゼラチンメンブレンディスポーザブル製品
ゼラチンメンブレンディスポーザブル製品は、VHP/ガス不透過性包装でシングルまたはトリプルバッグに封入され、ガンマ線照射による滅菌済みで納品されます。両タイプとも、グレードA/グレードBクリーンルームにおける環境モニタリングや、アイソレーターや制限アクセスバリアシステムなどの進化した無菌製造システムで日常的に使用されています。
| 品番 | バッグ数 | 外袋 | 中袋 | 内袋 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 17528--80----ACD (10個入り)滅菌済み | 1 |
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| 17528--80----BZD (10個入り) 滅菌済み | 3 |
| ジップロック袋 |
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| 17528--80----VPD (10個入り) 滅菌済み | 3 |
| ジップロック袋 |
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| 17528--------BFV (2個入り、滅菌済み。Sartorius Biosafe® Rapid Transfer Port で使用) | 2 |
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ゼラチンメンブレンフィルターディスクは、SKCサンプラーおよびBioTrak®リアルタイム生菌パーティクルカウンターで使用します。各バッグ5枚入りの無菌製品です。
| 直径 ∅ | 個数(1袋5枚入り) | ||
|---|---|---|---|
| 12602--37----ALK | 37 | 50x | ご購入はこちら |
| 12602--47----ALK | 47 | 50x | ご購入はこちら |
| 12602--47----ALN | 47 | 100x | ご購入はこちら |
| 12602--50----ALK | 50 | 50x | ご購入はこちら |
| 12602--50----ALN | 50 | 100x | ご購入はこちら |
| 12602--80----ALK | 80 | 50x | ご購入はこちら |
MD8 Airscan® エアサンプラー
空気中汚染管理の精度
MD8 Airscan®は、流入空気の速度を周囲の気流に一致させる等速サンプリングを実現し、乱流や粒子損失を防ぎます。これは、環境モニタリング時に少なくとも1立方メートルの空気をサンプリングすることを求める規制への準拠、およびオペレーション時と休止時双方において連続サンプリングを実施する上で極めて重要です。
重要エリア付近に設置されるMD8 Airscan®は、EU-GMP付属書1の基準を満たし、モニタリング介入によるリスクを回避します。ゼラチンメンブレンフィルターと併用することで、従来法で必要だった頻繁な介入なしに連続モニタリングを実現します。サンプリングヘッドは、過酸化水素蒸気(VHP)を用いたインライン除染または滅菌をサポートし、電解研磨ステンレススチール製で、すべての一般的な滅菌剤に対応しています。
革新的な設計により、独立した制御ユニットと操作用サンプリングヘッドが分離され、3~30メートルの距離から制御でき、プログラマブルロジックコントローラー(PLC)を介した柔軟な施設設計とオペレーションが可能です。
MD8 Airscan® の両バージョンをご覧ください。
| 仕様 | 増分単位 | |
| 調整可能容量 | 0.01 ~ 9.99 m³ | 0.01 m³ |
| 調整可能空気流量(流量) | 1.8 ~ 7 m³/h 30 lpm ~ 115 lpm | 0.1 m³/h |
よくあるご質問
クリーンルームにおける微生物エアーモニタリングは、空気をサンプリングおよび分析して、細菌、真菌、その他の微生物の存在を検出・定量化するプロセスです。これは製薬業界、医療機器、ヘルスケア、食品・飲料業界など、様々な産業におけるクリーンルームおよびクリーンルーム関連エリアにおける重要な要件です。
無菌製品は、進化した無菌製造システムおよび通常グレードA/Bのクリーンルームで製造されます。クリーンルームは、許容される浮遊粒子状物質および微生物コンタミネーションのレベルに基づいて分類されます。定期的なモニタリングにより、クリーンルームがISO 14644-1や現行GMP基準などの指定された分類範囲内を維持することが保証されます。製品品質に影響を与える可能性のある逸脱を検出することで、製造プロセスの一貫性と信頼性を確保します。空気中の微生物負荷をモニタリングすることで、人員、装置、プロセスなどのコンタミネーション源を特定および軽減でき、クリーンルーム全体の運用改善につながります。これにより、空気中の有害な微生物を除去し、患者さんの健康保護と感染予防に極めて重要な役割を果たします。FDA、EMA、WHOなどの規制機関は、クリーンルームにおける環境モニタリングについて厳格なガイドラインと基準を設けています。これらの規制を遵守することは、製造施設の承認および継続的なオペレーションに不可欠です。
- 体積法/アクティブエアーサンプリング:エアーサンプラーが能動的に空気を吸引し、浮遊微生物を栄養培地またはフィルターにキャプチャーして、その後の解析を行います。
- パッシブエアーサンプリング:栄養培地を塗布したシャーレまたは沈降プレートを所定の期間、環境中に開放し、空気中の微生物が表面に沈降するのを待ち、その後の解析を行います。
クリーンルーム内の潜在的なコンタミネーション源を評価するため、微生物エアーモニタリングと併せて表面サンプリングおよび人員モニタリングを実行します。
衝突サンプリング:空気は吸気口(ふるいまたはスリット)から吸引され、半固形/固形の栄養培地/培養プレート上に導かれます。微生物は衝突時に表面に付着します。この方法は製薬業界で従来から採用されており、一般に微生物負荷の高い環境に適しています。
ろ過サンプリング:空気をメンブレンフィルターに通し、微生物を捕捉します。その後、フィルターを栄養培地に移すか、PCRなどの手法で解析します。大容量のエアーサンプリングが可能で、製薬業界のクリーンルームやヘルスケア環境の手術室(クリーンルーム関連エリア)など、微生物負荷/コンタミネーションが低い環境に非常に適しています。
液体インピンジャーサンプリング:空気を液体媒体に吹き付け、微生物を液体マトリックス内にキャプチャー・懸濁させます。この方法は主に実験室・研究施設で使用されます。
遠心式サンプリング:空気をチャンバー内に吸引し、遠心力によって異物を栄養寒天ストリップまたは収集液に付着・衝突させます。せん断力が発生し、追加の処理ステップが必要なため、クリーンルームのモニタリングではほとんど採用されません。
パッシブエアーモニターリングは装置要件が抑えられており、そのシンプルさと低コストで従来から好まれています。空気の流れやプロセスを妨げないため、クリーンルーム内の通常オペレーションに干渉することは通常ありませんが、微生物負荷の高い環境でより効果的です。空気中から沈降した微生物をキャプチャーする特性は、製品コンタミネーションに寄与する可能性のある要素を反映すると考えられています。
アクティブエアーモニタリング/サンプリングは、サンプラーを通して能動的に空気を吸引するため、低レベルのコンタミネーション検出により効果的です。空気中微生物の濃度(CFU/立方メートル)に関する定量データを提供するため、経時的な結果比較や場所間の比較が容易になります。
実際には、包括的な状況把握のためパッシブとアクティブのエアーモニタリングを併用することが多く、EU-GMP付属書1などのガイドラインでも併用が推奨されています。
EU-GMP付属書1では、モニタリング作業への介入によるリスクを回避すべきと規定されています。介入は製品の安全リスクを高め、患者さんに脅威をもたらす可能性があります。介入を抑えることで、製造業者はオペレーション全体のリスクプロファイルを低減し、製品品質を向上させ、バッチ不良やリコールの可能性を減らすことができます。
介入の例としては、ストッパーやバイアルの補充、重量・容量チェックの実施、環境モニタリング中のプレート交換(衝突式サンプラーのふるい/スリットプレート/蓋の取り扱いを伴う場合もあります)などが挙げられます。後者のオペレーションでは、グレードBクリーンルームへの入退室が必要となるため、モニタリングの強化が求められ、解析対象となる微生物学的サンプル数が増加する可能性があります。
EU-GMP付属書1では、プロセスシミュレーションを年2回実施し、通常生産時に発生が予測される介入を考慮に入れることを推奨しています。培地充填試験におけるゼロ増殖達成という目的を考慮すると、介入が増えるほどコンタミネーションリスクは高まります。
EU-GMP付属書1では、1立方メートルあたりの空気中における微生物環境モニターリングのアラート限界とアクション限界を規定しています。無菌処理への影響リスクに基づき、グレードAおよびグレードBのクリーンルームにおいて、稼働期間(装置の無菌セットアップ、組立、重要な処理を含む無菌処理の全期間)と非稼働期間の両方で連続モニタリングを義務付けています。しかし、規定された時間枠内でサンプリングすべき空気の容量については曖昧さがあります。このため様々な解釈が生じており、従来のソリューションプロバイダーは、自社サンプリング技術の上限値を連続モニタリングの基準として設定してきました。
サンプリングされた空気量が代表性を確保することは極めて重要です。当社の研究では、サンプリングされた微生物の生存率に悪影響を及ぼすことなく、8時間かけて合計16立方メートルの空気サンプリングを実施しました。これは1時間あたり2立方メートルのサンプリング速度に相当します。さらに、試験した8時間を超える長時間サンプリングにおいて、ゼラチンフィルターがバリデートされたデータも把握しています。