特性解析サービス
包括的な製品特性評価および安全性試験により、バイオ医薬品の承認取得をサポート
バイオ医薬品の承認取得には、堅牢な製品特性評価が不可欠です。特性解析サとは、バイオ医薬品の構造や重要品質特性を明らかにし、安全性、有効性、純度、品質および力価を実証するための分析データパッケージを構築するプロセスです。この評価は、FDAやEMA、MHRAなどの規制要件への適合に欠かせないだけでなく、候補化合物の選定から商業生産に至るまで、開発プロセス全体における重要な意思決定を支援します。
ザルトリウスは、研究開発の初期段階から商業化まで、製品特性評価のあらゆるフェーズをサポートします。専用設計された分析機器、事前バリデーション済みアッセイ、さらには複雑なバイオ医薬品や多様なモダリティに対応するカスタムメソッドを組み合わせた、包括的なバイオ医薬品特性解析ソリューションをご提供します。
また、業界の専門家による知見を活用することで、時間とリソースの効率化を実現しながら、各開発段階で求められる高品質な分析データパッケージの取得を可能にします。これにより、バイオ医薬品開発および承認取得の成功を支援します。
専門家に相談する
構造、理化学的特性および生物活性にわたる堅牢なタンパク質特性解析は、開発のあらゆる段階において、IND申請および製造販売承認の取得に不可欠です。治療薬の複雑化が進む中、タンパク質の特性を特定し、それらを臨床性能と関連付けることは、開発プログラムのリスク低減と迅速化のために、ますます重要である一方、より困難になっています。
ザルトリウスは、細胞ベースの力価アッセイ、結合アッセイ、および理化学的アッセイの開発、評価、バリデーションを含む、開発段階に応じたタンパク質特性解析サービスを提供しています。また、事前評価済みのパネルを活用することで、開発期間の短縮を支援します。
メソッドパッケージの例を以下の表に示します。これらのパッケージは、250件を超えるプログラムで培われた、NBE(新規バイオ医薬品)およびバイオシミラーの両分野における豊富な経験に基づいています。
| 一般的なCQA | 機能的関連性 | メソッド |
|---|---|---|
| N型糖鎖プロファイル | Fc媒介エフェクター機能 | uHPLC、LC-MS |
| サイズバリアント | 二量体、三量体、四量体など | SEC-UHPLC |
| 電荷バリアント | 翻訳後修飾 | IEX-UHPLC | C-IEF |
| 純度 | 分子およびフラグメントの純度 | CE-SDS |
| インタクト質量 | 総タンパク質質量およびアイソフォーム | LC-MS |
| 不均一性 | 結合、有効性および安全性への影響 | RP-UHPLC |
| ペプチドマッピング | ペプチド配列 | LC-MS(還元・非還元) |
| ターゲット結合 | 治療標的への結合 | SPR | ELISA |
| 力価 | 濃度と期待される効果との関係 | MoA依存 |
| Fc親和性 | カイネティクス評価 | Fc結合相互作用の強度および持続性:分子の作用機序および有効性に関連 | FcRn(SPR) |
| FcγRI–III(SPR) |
従来の予防ワクチンに用いられるウイルスベクターベースワクチンの包括的な特性解析(同定、力価、純度、安定性、安全性など)は、開発のあらゆる段階において、IND申請および製造販売承認の取得を支える上で不可欠です。
ワクチンプラットフォームの進化に伴い(例えば、複雑な抗原設計を有するアデノウイルスやその他の複製欠損型ウイルスベクターなど)、重要品質特性(CQA)を免疫原性や臨床性能と関連付けることは、より困難になっています。しかし、開発リスクの低減と開発遅延の回避において重要な要素となっています。
ザルトリウスは、力価アッセイ、感染性試験および力価測定法、抗原発現・結合アッセイの開発、特性解析およびバリデーションに加え、分析法開発の効率化を支援する理化学試験および純度試験など、ウイルスベクターワクチン向けの開発段階に応じた特性解析サービスを提供しています。
試験パッケージは、出発原料(マスターウイルスシードストックおよびワーキングウイルスシードストック)から最終製品の出荷試験(未精製バルクハーベスト、原薬、製剤)までの特性解析をサポートします。
また、リスク評価に基づき試験項目を選定したカスタムワークパッケージの構築も可能です。
AAV試験サービス
アデノ随伴ウイルス(AAV)は、長期的な遺伝子発現、非病原性、極めて低い免疫原性などの特長を有し、遺伝子導入のための有用なベクターです。しかし、AAVの製造にはさまざまな課題が伴います。規制要件は複雑かつ変化し続けており、血清型間で凝集が生じるほか、製品にはフルカプシド、空カプシド、および部分充填カプシドが含まれる場合があります。また、AAVは非増殖性であるため、プロセスおよび製品の特性解析は非常に困難です。
ザルトリウスは、お客様のAAV製造を支援するため、研究開発から規制当局による承認取得まで対応するAAV試験サービスを提供しています。試験枠の確保に加え、経験豊富な専任チームによる専門的なサポートをご提供します。
規制要件への対応を支援
- 進化し続けるAAV関連の規制要件に対応
- 規制対応上の手戻りによるコスト増加リスクを低減
- 安全性、同定、純度および力価に関するAAV特性解析の共同開発およびバリデーション
- FDA、EMA | CAT、および韓国、日本、中国の規制当局への対応実績に基づくサポート
開発初期における製品特性解析の効率化
開発初期段階では、試験法をアウトソーシングすることで、基本的な製品特性解析にかかる時間を削減できます。ザルトリウスの幅広い試験メニューと専門知識により、お客様はプロセス開発に集中できるため、最終的な収率の向上や、次の開発段階への迅速な移行を実現できます。
初期開発から臨床試験への移行を加速
AAV医薬品候補が前臨床試験へ進む準備が整うと、製造企業は製品由来およびプロセス由来の不純物を評価し、包括的な特性解析を実施する必要があります。
ザルトリウスは、一般的な製品品質評価や理化学的特性評価を含む、より広範な製品特性解析サービスを提供し、お客様のAAV製品の臨床試験への移行をサポートします。ザルトリウスの試験法は、規制要件への対応に加え、アッセイの適格性評価を支援できるよう設計されています。
後期開発および商業化を加速
後期臨床試験への移行および商業化を進めるためには、規制要件を満たす包括的な製品特性解析に加え、対象となるAAV製品および開発段階に応じてバリデートされた試験法が必要です。
ザルトリウスの事前に適格性評価された試験法および既製のアッセイを活用することで、迅速なターンアラウンドを実現できます。製品固有の最適化が必要な場合も、ザルトリウスのチームは主要なAAV血清型に対応したアッセイの開発および適格性評価に豊富な実績を有しています。
試験法および規制ガイドライン
レンチウイルスおよびCARベース治療
レンチウイルスベクターおよびCARベース細胞治療の厳密な特性解析(同定、力価、純度、安全性など)は、IND申請および規制当局の承認取得を支える上で不可欠です。
遺伝子改変細胞および組込み型ベクターの複雑さから、重要品質特性(CQA)を臨床性能および安全性と適切に関連付けることが求められます。
ザルトリウスは、レンチウイルスならびにCAR-T | CAR-NK製品向けに、開発段階に応じた分析サービスを提供しています。これには、すぐに利用可能なアッセイに加え、遺伝子改変細胞治療の特性解析を目的とした専用試験法の開発、特性解析、およびバリデーションが含まれます。
試験パッケージの例を以下の表に示します。また、カスタムメソッド開発による追加対応も可能です。
レンチウイルス(LV)
| 安全性試験 | UBH | DS | DP | メソッド |
|---|---|---|---|---|
| 複製能を有するレンチウイルス | 細胞ベースアッセイ | |||
| 微生物学的安全性 | - | 各種試験法 | ||
| ウイルス安全性 | - | - | 各種試験法 |
| 同定・力価・純度試験 | UBH | DS | DP | メソッド |
|---|---|---|---|---|
| p24カプシド力価 | - | ELISA | ||
| 目的遺伝子 | - | ddPCR | シーケンシング | ||
| ゲノム力価 | - | カスタム(ddPCR) | ||
| ウイルス粒子力価 | - | ELISA | ||
| 目的遺伝子発現 | - | カスタム | ||
| 生物活性 | - | カスタム | ||
| 機能的粒子 | 物理的粒子 | - | カスタム | ||
| 残留物(HEK293由来宿主細胞タンパク質、BSA、Benzonase®、プラスミド(カナマイシン)、トランスフェクション試薬など) | - | ELISA、PCR、HPLC、カスタム |
CAR-T | CAR-NK
| 試験項目 | UBH | DS | DP | メソッド |
|---|---|---|---|---|
| 目的遺伝子 | - | シーケンシング | ||
| 細胞組成 | - | フローサイトメトリー | ||
| 製品由来残留物 | - | 各種試験法 | ||
| 細胞生存率 | カスタム | |||
| ベクターコピー数 | - | カスタム | ||
| 生物活性 | - | カスタム | ||
| 複製能を有するレンチウイルス | - | 細胞ベースアッセイ | ||
| 微生物学的安全性 | 各種試験法 | |||
| ウイルス安全性 | 各種試験法 |
特性解析についてさらに理解する
ザルトリウスが提供するバリデート済みの分析アッセイおよび安全性アッセイを活用することで、時間のかかるアッセイ開発工程を省略し、開発タイムラインを加速して製品の特性評価を迅速化できます。
また、すぐに使用できる事前適格性評価済みアッセイは、多様な分子を対象に広範な検証が行われています。より複雑なアッセイについては、お客様のニーズに合わせたカスタマイズにも対応しています。
専任のクライアントマネージャーが、お客様の窓口として一元的に対応します。この担当者はお客様のプロジェクトを深く理解し、具体的で個別最適化されたサポートを提供します。
さらに、ザルトリウスの技術および規制の専門チームにもアクセスでき、製品特性評価に関するあらゆる課題について、必要なときにご相談いただけます。
製造メーカーのお客様は、ザルトリウスが提供するバリデート済みの装置およびシステムの高い品質を安心してご利用いただけます。
初期段階のアッセイ開発において、ザルトリウスは将来的なバリデーション要件を見据え、アッセイを規制対象施設へスムーズかつ効率的に移管できるよう配慮しています。また、ザルトリウスの施設はcGMPに完全準拠しており、FDAおよびEMA/MHRAによる監査においても優れた実績を有しています。
信頼できる特性解析の専門知識
2007年以来、ザルトリウスのチームは、重要なバイオアッセイを迅速に開発するためのプラットフォーム手法を構築してきました。
適格性が確認された力価アッセイは通常、臨床開発段階におけるロットリリースに必要とされ、商業生産段階では完全なバリデーションが求められます。開発初期から機能的バイオアッセイを構造解析および物理化学的解析と組み合わせて活用することで、より迅速かつ的確な意思決定を支援し、多大なコストを伴う臨床試験の遅延リスクを低減します。
臨床開発段階から商業生産段階に至るまで継続的に特性解析を実施することで、細胞プールおよびクローンの選定、重要品質特性(CQA)の評価、さらには複雑なバイオアッセイを見据えた早期の計画立案が可能になります。
特性解析についてさらに理解する
よくあるご質問
構造および物理化学的特性解析(同一性、純度、糖鎖修飾、高次構造)、生物活性試験(細胞ベースの力価試験、エフェクター機能試験、結合アッセイ)、安全性特性解析(微生物由来汚染物質、遺伝的安定性、種特異的ウイルスの評価)が含まれます。
ザルトリウスでは、ICH Q6Bに準拠し、これらすべての特性解析を単一の専門チームが一貫してサポートします。
凝集体解析にはSEC-HPLC、粒子径測定にはDLS、熱安定性評価にはDSCおよびDSF、分子量解析にはAUC、二次構造解析にはCDを使用しています。すべての手法はICH Q6Bに沿っており、規制当局への申請にも対応可能です。
既製品およびカスタムアッセイをご提供しており、ADCC、ADCP、CDCエフェクター機能バイオアッセイ、受容体結合アッセイ、力価アッセイなどを含みます。すべてのアッセイはGCP、GLP、およびGMPに準拠しており、開発期間を必要とせず、すぐにご利用いただけます。
微生物学的汚染物質試験に加え、種特異的ウイルス試験および遺伝的安定性試験(ICH Q5B)を提供しています。これらの試験は製品の特性解析に関する申請資料に必要とされるものであり、ロットリリース時に実施される安全性アッセイを補完する役割を果たします。
遺伝的安定性試験は、製造プロセスの過程で治療用遺伝子配列に変異が生じていないことを確認するための試験です。導入遺伝子のコピー数、mRNAシーケンス解析、および隣接領域(フランキング領域)の評価が含まれます。ICH Q5Bで求められる試験であり、特性解析およびロットリリース関連資料の両方に含まれます。
はい。ザルトリウスは、ウイルスベクターベースの遺伝子治療に特有の課題に対応するため、アデノ随伴ウイルス(AAV)を対象とした専門的な試験サービスを提供しています。専用機器とカスタムアッセイを活用してウイルスベクターの特性解析を実施し、遺伝子導入における安全性および有効性の評価を支援します。
対象となる分子、発現系、開発段階、および既存データに関する基本情報をお知らせください。お客様のニーズに合わせて、試験範囲、解析手法、スケジュール、成果物を含む特性解析計画をご提案します。
また、ザルトリウスの専任のプロジェクトチームが、試験の実施から報告書作成まで一貫してサポートします。