バイオ医薬品向けセルバンク製造
閉鎖系シングルユース製造および自動充填による高品質な哺乳類セルバンク製造
マスターセルバンク(MCB)およびワーキングセルバンク(WCB)は、将来のすべての製造パフォーマンスがそれらの品質に基づくため、最終的な医薬品の基盤を形成します。十分に特性解析され、均質で現行GMP(cGMP)に準拠したMCBおよびWCBは、創薬開発から生物製剤の商業製造に至る過程において、安全性、スピード、そして成功に極めて重要な影響を与えます。
ザルトリウスは、シングルユース技術における豊富な経験と、技術的および規制要件に関する専門知識を基に、哺乳類の浮遊細胞および接着系細胞の両方に対応した閉鎖系セルバンク製造プラットフォームを提供しています。
ザルトリウスのセルンバンキングサービス
信頼性が高く、迅速かつ安全な細胞株供給
- 120件以上のcGMP準拠セルバンクを製造・試験・QPリリースした実績
- 振とうフラスコまたはバイオリアクターによる柔軟な製造オプションに対応し、強化型シードトレイン向けのカスタム高細胞密度セルバンキングサービスを提供
- 500バイアル構成、1バイアルあたり1,200万細胞のセルバンクを標準仕様とし、製造コストの最適化を実現
- 閉鎖ループ型の半自動化プロセスにより、手動操作に伴うリスク、汚染リスク、せん断ストレスを低減
- 20分未満での自動バイアル充填により、細胞保護剤への過剰曝露による毒性リスクを低減
- 統合されたセルバンク特性解析サービス(ICH Q5A準拠)により、MCBのQPリリースを5か月未満、WCBのQPリリースを3か月未満で実現
- 浮遊系(無血清)および接着系細胞それぞれに専用化されたセルバンク製造拠点
- マスターセルバンク(MCB)およびワーキングセルバンク(WCB)の長期保管サービスに対応
浮遊細胞は、限られた設置面積で大規模培養が可能であることから、さまざまな生物製剤の製造プロセスに広く使用されています。主な用途としては、CHO細胞やHEK293細胞などの浮遊培養に適応した細胞株を用いたタンパク質およびウイルスベクターの製造、ならびにウイルスワクチンの製造が挙げられます。
- 英国ニューハウスに所在する当社のカスタムcGMPクリーンルーム施設は、浮遊培養哺乳類細胞株専用に設計されています。タンパク質およびウイルス製造用途向けのセルバンク製造には、無血清かつ動物由来成分を含まない培地を使用しています。この閉鎖系製造システムでは、栄養培地について完全なクオリフィケーションが実施されており、工程の安全性向上と無菌性の確実な保証を提供します。
ザルトリウスの標準サービスでは、1バイアルあたり1,200万細胞、500バイアル以上の高品質な浮遊細胞セルバンクを提供しており、任意のCMOパートナーにおける製造に対応できる高い柔軟性を備えています。また、工程強化(インテンシファイドプロセス)に対応した高細胞密度セルバンク製造のためのパーフュージョンプロセスもご利用いただけます。
浮遊細胞バンキングプロセスは、アイソレーター内での振とうフラスコ培養による細胞の復活から開始されます。細胞培養のスケールアップは、ザルトリウスのMycap®移送システムを用いた閉鎖系シングルユースシステムで実施され、無菌的な液体移送にはBiowelder®およびBiosealer®が使用されます。閉鎖系での段階的な細胞培養スケールアップは、無菌振とうフラスコまたはザルトリウスのBiostat RM®を用いて行われ、セルバンキングに十分な細胞数が得られるまで継続されます。収穫は、カスタム設計のマニホールドシステムと高速自動充填によって実施されます。最終的に、バリデーション済みの制御速度凍結装置を用いて細胞を凍結し、液体窒素の気相中で保管されます。
ザルトリウスのセルバンキングプラットフォームは、細胞株開発(CLD)ならびにバイオセーフティ試験および特性解析サービスとシームレスに統合可能であり、プラスミドからMCB(マスターセルバンク)のリリースまでを9か月未満で実現します。また、お客様が保有する既存のRCB(リサーチセルバンク)や細胞培養条件を技術移転し、本プラットフォームへ組み込むことも可能です。その場合、MCBは5か月以内、WCB(ワーキングセルバンク)は3か月以内にリリースされます。
接着細胞株は、特にATMP(先進医療製品)開発において、さまざまなプロセスおよびモダリティで幅広く使用されています。これには、細胞治療および遺伝子治療、セクレトーム産生、エクソソーム産生などが含まれます。
フランスのリヨンにあるザルトリウスのGMP施設では、プロジェクト中心のアプローチを採用し、お客様が求めるプロセスに適合する高い柔軟性と適応力を提供しています。シングルユース技術における豊富な実績を活かし、リサーチセルバンク(RCB)を2か月未満、完全に特性解析されたマスターセルバンク(MCB)を6か月未満、ワーキングセルバンク(WCB)を3か月未満で提供することが可能です。
製造プロセスは、セルバンクの要件に応じて、A/BまたはA/Cクラスのクリーンルーム内でフラスコ培養による細胞の復活から開始されます。細胞培養のスケールアップは、無菌的な液体移送のためにSartorius Biowelder® および Biosealer®を使用した閉鎖系で行われます。その後、2次元または3次元培養で十分な細胞数が得られるまで培養を継続し、最大1,000バイアルまで対応可能な半自動充填システムによって効率的に充填されます。最終的に、バリデーション済みの制御速度凍結装置を用いて細胞を凍結し、液体窒素の気相中で保管されます。
専任のセルバンク製造科学者および品質保証(QA)の専門家が、お客様のセルバンク要件に最適化されたカスタム製造プロセスを構築します。これらの専門家は、cGMP製造に先立ち、パイロット試験またはエンジニアリングランを通じて、重要なプロセスパラメーターおよび重要品質特性(CQA)を実証します。