Maxicaps® MR大スケールシングルユースろ過システム
接続・バルブ一体型技術によるリスクの軽減
Maxicaps® MRは、あらかじめ組み立てられた独自の大スケールシングルユースろ過ユニットです。接続箇所を減らしてシステム構成を簡素化するとともに、複数の構成オプションにより、さまざまなプロセスへのスムーズな統合を支援します。
流体分配機構を一体化した革新的な設計により、チューブの使用量を80%削減し、プロセス接続部をわずか二つに抑えています。これにより、接続不良のリスクを最大90%低減し、設置、試験、取り外しにかかる時間を最大87%短縮します。
Maxicaps® MRは、臨床スケールから商業生産スケールまで、大スケールシングルユースろ過の新たなアプローチを提供します。コンパクトで革新的な設計により、迅速かつ容易な設置、必要なコンポーネント数の削減、運用リスクの軽減を支援します。
本システムは、30インチフィルターを2個から9個搭載した状態であらかじめ組み立てられており、すぐに使用できる一つのユニットで最大27 m²のろ過面積を確保できます。設置、完全性試験、取り外しにかかる時間を最大87%短縮します。
Maxicaps® MRは、中央ベントラインと滅菌グレードのエアフィルターを備えたクローズドシステムです。フィルターの完全性は、1回の試験で確認できます。
流体分配機構を一体化した、革新的で構成変更が可能な設計により、必要な接続部やコンポーネントの数を削減し、リークのリスクを最小限に抑えます。
複数のカスタムアッセンブリを使用する代わりに、標準化された単一のデバイスを採用することで、発注を簡素化し、納期の短縮を支援します。
Maxicaps® MRは、コンポーネントと接続部の数を最小限に抑えることで、保管スペース、梱包廃棄物、システム全体のコスト削減に貢献します。
Maxicaps® MRの特長
Maxicaps® MRの概要
Maxicaps® MRは、再利用可能なホルダーとシングルユースフィルターデバイスで構成されており、個々のプロセス要件に合わせて構成できます。
スクリーニングから製造までのシームレスなスケールアップ
アプリケーション
大スケールろ過の効率化
Maxicaps® MRは、独自のカプセル接続方式と一体型バルブを備えた大スケールろ過デバイスです。標準化されたコンパクト設計により、容易な操作を可能にします。また、幅広いフィルタータイプと構成オプションにより、大きなろ過面積を必要とするさまざまなプロセス工程へスムーズに統合できます。
清澄化
ワクチンおよびウイルスベクターの清澄化
ワクチンおよびウイルスベクターの清澄化は、製品回収率と後工程のダウンストリーム精製に直接影響する重要なプロセスです。主な課題は、細胞残渣、大きな凝集体、不溶性不純物を効率的に除去しながら、高い収率を得ることです。
Maxicaps® MRは、クローズドシステム設計と大きな有効ろ過面積を備えており、50 L以上のバイオリアクターバッチにおける清澄化に適しています。
プレフィルトレーション
バイオバーデンおよび粒子状物質の低減
プレフィルターは、ろ過プロセス全体において重要な役割を果たします。後工程のフィルターやプロセスを保護するとともに、粒子状物質を除去し、微生物レベルを低減します。また、高価なクロマトグラフィー工程を保護するガードフィルターとしても使用できます。
大スケールろ過デバイスに適した設計を選択することは、製品の品質と有効性を確保するうえで重要です。Maxicaps® MRは、さまざまなザルトリウス製フィルターと必要なろ過面積に合わせて柔軟に構成でき、大スケールろ過のニーズに適した、シンプルで使いやすいソリューションです。
以下のオプションをご用意しています。
- Sartoguardメンブレンプレフィルター
- Sartoclean®メンブレンプレフィルター
- Sartopure®合成デプスフィルター
滅菌グレードろ過
効率的な滅菌グレードろ過とフィルター完全性試験
ザルトリウスの実績あるメンブレンフィルターであるSartopore® 2およびSartopore® Platinumは、Maxicaps® MRフォーマットでご用意しています。大量の培地やダウンストリームプロセスの中間体に対する滅菌グレードろ過に適しています。
複雑なフィルターアッセンブリの完全性試験では、通常、各フィルターエレメントを個別に試験する必要があるため、作業が複雑になる場合があります。Maxicaps® MRは、革新的な一体型バルブおよび接続技術により、単一ユニットとして試験できます。これにより、試験の複雑さと所要時間を大幅に低減します。
マイコプラズマろ過
マイコプラズマの効率的な除去
汚染された原材料に由来するマイコプラズマが培地を介してプロセスに混入すると、適切に対処しない場合、最終製品の品質に影響を及ぼす可能性があります。培地のろ過は、このリスクを軽減し、コストを伴うバッチ損失を防ぐための実績ある方法です。
Sartopore® XLMフィルターを搭載したMaxicaps® MRは、バイオ医薬品プロセス液からマイコプラズマを除去するために設計された、大スケール培地ろ過用のシングルユースソリューションです。このプラグアンドプレイ方式のシステムは、コンタミネーションリスクを低減し、製品の品質と有効性の確保を支援します。
ウイルスろ過
あらゆるプロセス条件下で信頼性の高いウイルス保持を確保
ウイルスろ過は、バイオ医薬品製造における重要なプロセス工程であり、さまざまな条件下で確実なウイルス除去を行うために用いられます。Virosart®ウイルスフィルターは高度なメンブレン構造を採用しており、圧力の変動、高い負荷量、プロセスの中断が生じた場合でも、信頼性の高いウイルス保持を支援します。
Virosart® Maxによるプレフィルトレーションは、サイズ排除と吸着の機能を組み合わせることで堅牢性を高め、最終ウイルスフィルターのメンブレンを保護します。吸着性ポリアミドメンブレンが凝集体や疎水性分子を効果的にキャプチャーし、最終ウイルスフィルターの一貫した性能の維持を支援します。
大スケールろ過ソリューション
接続・バルブ一体型技術によるリスク軽減と時間短縮
従来の大スケールろ過では、マルチラウンド型ステンレススチール製ハウジングが一般的に使用されています。シングルユースフィルターアッセンブリも選択肢の一つですが、多数のコンポーネントや接続部で構成されるシステムは複雑になりやすく、操作に時間と手間がかかる場合があります。また、サプライチェーン上の課題、オペレーターの作業負担、リークのリスク、輸送・保管コストの増加につながる可能性があります。
Maxicaps® MRは、大スケールシングルユースろ過に新たなアプローチをもたらします。標準化された合理的な設計により、システムの複雑さを軽減し、作業時間の短縮とリスクの低減を支援します。これにより、最新のバイオ医薬品製造プロセスに適した、よりシンプルで効率的なソリューションを提供します。
| Maxicaps® MR | フィルターアッセンブリ | マルチラウンドハウジング | |
|---|---|---|---|
| デバイスあたりのフィルター面積 | 最大27 m² | 8 m²未満 | 各種 |
| システム設計 | 標準化されたシングルユース設計 | カスタマイズされたシングルユース設計 | 受注設計のステンレススチール製システム |
| 滅菌方法 | 滅菌済みで納品* | 滅菌済みで納品 | 定置蒸気滅菌(SIP) |
| スループット | 中 | 低~中 | 高 |
| 中央ベント | 対応 | カプセルごとの個別ベント | 対応 |
| クローズドシステム | 対応 | 対応可能 | 対応 |
| 必要なフィルター完全性試験の回数 | 1回 | カプセルごとに1回 | 1回 |
| ホルダー設計 | 標準化 | カスタマイズ | 配管または三脚への組み込み |
| プロセス接続部 | 2か所 | 最大20か所 | 固定配管 |
| 結束バンドによる接続部 | 8か所 | 最大94か所 | 該当なし |
| 流体分配 | 一体型 | Yコネクターおよびチューブ | 一体型 |
| バルブタイプ | 取り付け位置 | ダイヤフラムバルブ | 一体型 | ピンチクランプバルブ | チューブ上 | ダイヤフラムバルブ | 配管に組み込み |
| 導入期間 | 短期間 | 中~長期間 | 長期間 |
* ガンマ線照射に対応するフィルター材の場合
Maxicaps® MRについてさらに理解する
よくあるご質問
バイオプロセスろ過とは、大量のバイオプロセス原料をろ過し、不純物を除去する工程です。処理量はプロセス工程によって異なり、ウイルスベクター製造プロセスの清澄化における50 Lから、培地やバッファーのろ過における数千リットルまで多岐にわたります。
代表的な大スケールろ過システムには、ステンレススチール製ハウジングに収納されたマルチラウンドカートリッジと、シングルユースフィルターアッセンブリがあります。
大スケールフィルターのバリデーションは、小スケールフィルターと同じ原則に基づいて実施されます。ただし、大きなろ過面積を扱う場合は、一般に、より複雑で高機能な装置が必要となるため、装置が適切に作動することを確認するための追加のバリデーション手順が必要になる場合があります。
滅菌グレードフィルターは、製品溶液を用いたバクテリアチャレンジ試験によってバリデーションされます。さらに、抽出物・浸出物試験、吸着試験、化学的適合性試験、製品固有の完全性試験が実施されます。
大スケールフィルターは、Sartocheck®などのシステムを使用し、単一ユニットとして1回の完全性試験で評価されます。一つのハウジング内で複数のフィルターエレメントを使用する場合、正常なフィルターエレメントによって、欠陥のあるフィルターエレメントが検出されにくくなる可能性があります。
シングルユースシステムでは、穏やかな滅菌条件とメーカーによる試験により、フィルターカートリッジに欠陥が生じる可能性は低いと考えられます。
ステンレススチール製システムは、配管や設置場所が固定されているため、柔軟性に欠ける場合があります。また、洗浄に多くの時間とリソースを必要とします。
従来のシングルユースマルチフィルターアッセンブリでは、多数のプロセス接続部や結束バンドによる接続部が必要です。そのため、チューブが多くなり、システム構成が複雑になることで、オペレーターによるミスのリスクが高まる可能性があります。
大スケールろ過は、以下を含むさまざまなダウンストリーム工程に適用できます。
- ワクチンおよびウイルスベクター製造プロセスにおける清澄化
- 清澄化後およびダウンストリームの中間工程におけるバイオバーデン低減
- ワクチン、ウイルスベクター、pDNA製造プロセスにおけるキャプチャーカラムのガードろ過または粒子低減
- 最終ウイルス除去フィルターを保護するためのプレフィルトレーション
高品質なろ過技術は、製品の純度や力価に大きく影響し、規制基準を満たす、より純度が高く有効性に優れたバイオ医薬品の製造につながります。適切なろ過は、患者への使用に適した製品品質の確保と、商業上のリスク軽減に役立ちます。
ただし、大スケールろ過が製品品質に及ぼす具体的な影響は、対象となる製品や使用するろ過方法によって異なる場合があります。
シングルユースろ過システムを導入することで、装置や製造施設のインフラに対する多額の設備投資に加え、コストのかかる定置洗浄(CIP)や定置蒸気滅菌(SIP)を回避できます。また、受託製造機関(CMO)や、柔軟なソリューションを必要とする製造施設にとっても、経済的な選択肢となります。
さらに、シングルユースろ過システムは短期間で導入でき、洗浄バリデーションも不要なため、プロジェクト期間の短縮につながります。
大スケールろ過は、アップストリーム工程における培地やバッファーの調製に使用され、マイコプラズマ除去、滅菌グレードろ過、清澄化などに適用されます。ダウンストリーム工程では、バイオバーデン低減、キャプチャーカラムのガードろ過、粒子低減、プレフィルトレーションに使用されます。
Maxicaps® MRは、長い納期を必要とせず、迅速かつ効率的に導入できるソリューションです。軽量でコンパクトな設計により、時間を要する配管工事やハウジングの適格性評価を行うことなく、短期間で設置できます。
また、シングルユースシステムのため、洗浄や洗浄バリデーションが不要となり、ダウンタイムとコストの削減につながります。