シングルユースバイオリアクター
近年、ザルトリウスのシングルユースバイオリアクターは、先進的なバイオ医薬品製造プロセスの分野で確固たる地位を築いてきました。その背景には、プロセスの柔軟性を高めると同時に、設備投資や運用コストを削減できるという、ほかにはない特長があります。
ザルトリウスは現在、動物細胞培養のほか、高細胞密度培養やマイクロキャリアを用いた非常に要求の厳しいプロセスにも適した、多種多様なシングルユースバイオリアクターを提供しています。。
ザルトリウスのシングルユースバイオリアクターは、運転容量15mLのAmbr® 15からBiostat® STR 2,000Lまで、どの製品も容易なスケールアップおよびスケールダウンを実現できるように設計されています。大スケールでも他に類を見ない高い性能を発揮するため、プロセス開発から商用生産に至るまで、お客様の現在と将来のニーズに幅広く対応することができます。
ザルトリウスの Ambr® ソリューションを活用すれば、プロセス開発を推進することが可能です。種培養のプレ培養槽としては、Flexsafe® RM バッグをプレ発酵槽(プレファーメンター)として使用でき、さらに臨床試験用から商用生産まで、価値ある製品の製造には Flexsafe STR® バッグをご利用いただけます。
ザルトリウスのシングルユースバイオリアクターの中核要素の一つがFlexsafe®フィルムです。Flexsafe® は非常にデリケートな細胞株においても再現性の高い、優れた増殖挙動を実現し、あらゆる工程を通じた高い堅牢性と使いやすさという要求を満たします。また、これまでにない高い供給安定性を持っています。さらに、樹脂・フィルムサプライヤーとの長期的かつ戦略的な提携により、完全なトレーサビリティも確保されています。
よくあるご質問 - シングルユースバイオリアクター
シングルユースバイオリアクターは、大量の細胞培養に使用されます。
従来のステンレススチール製のマルチユースシステムとは異なり、プラスチック製バッグが培養容器として使用され、使用後は廃棄されます。マルチユース装置に必要となるクリーニング・滅菌工程を省略できるため、製造バッチ間のターンアラウンド時間を大幅に短縮できます。
培養バッグは通常、無菌状態で提供され、バッグホルダーに設置するだけですぐに使用することができます。
ガス供給ラインやフィード供給ラインへの接続は、付属の配管を通じて行われます。センサーポートや一体型のシングルユースセンサーの利用により、プロセス分析技術(PAT)を用いてプロセスをモニタリングおよび制御することも可能となります。
シングルユース方式では、細胞培養容器のクリーニングやオートクレーブ滅菌が不要となるため、そうした工程に伴う時間、労力、費用を削減でき、環境負荷の高い薬品の使用も低減できます。これに伴い、製造バッチ間のターンアラウンド時間が短縮したり、プロセスのセットアップの柔軟性が向上したりするなど、さらなるメリットも生まれます。
従来のステンレススチール製バイオリアクターは、多くの場合、設備に固定されており、プロセスに用いるガス・水・蒸気の配管も固定化されています。一方、シングルユースバイオリアクターは比較的移動させやすく、スキッド上に配置されることが一般的です。
利用可能なセンサーポート、フィードライン、ガス供給方式は、シングルユースディスポーザブルの構成によって決まるため、プロセスの要件に応じて容易に変更・最適化することが可能です。
シングルユースバイオリアクターは大抵、モジュラー式の設計となっています。実際に細胞を培養する容器は、攪拌機構やガス供給機構、フィードライン、センサーポートなどを備えたプラスチック製バッグであることが一般的です。この培養バッグは、構造的な支持と加熱機能を提供するバッグホルダーに設置されます。
さらに、ユーザーは独立した制御ユニットを介して、温度やガス供給の設定値を決め、センサーからの測定値を収集して、プロセスの自動化を実現することもできます。
シングルユースバイオリアクターには、ターンアラウンド時間を短縮できること、煩雑なクリーニングプロトコルが不要であること、プロセスの柔軟性が向上することなど、特有の利点がありますが、すべてのプロセスがそうした恩恵を受けられるわけではありません。
特に、極めて多くの酸素供給が必要で高速な攪拌と大量のガス供給が求められるプロセス、あるいは温度や酸性度といった条件が極端なプロセスでは、従来のステンレススチール製バイオリアクターの方が適しているケースがあります。
設置と撤去に必要な作業という要因、そしてバッグの製造・輸送・滅菌に関する制約のために、シングルユースバイオリアクターで実現可能な培養容量には上限があります。
ザルトリウスは、プロセス強化により、動物細胞培養プロセスにおける生産性と収率は向上し、より大規模な製造施設を必要としない生産が可能になると考えています。しかし、一部の微生物プロセスは、10m³を超える容量のバイオリアクターで実行されることが一般的です。
シングルユースはステンレススチール製よりも高コストであると言われることがありますが、実際には、その点はプロセスの種類、期間、および全体的な戦略によって大きく左右されます。
プロセス強化を導入すれば、シングルユースプロセスの製品原価を大幅に削減できる可能性があります。また、シングルユースバイオリアクターシステムに特有の柔軟性は、コストとスペースの節約にも寄与します。さらに、ターンアラウンド時間が短縮されることで、施設全体の生産性を向上させることができる点も、シングルユース技術を採用する利点のひとつです。
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細胞培養におけるイノベーション
過去10年以上にわたり、ザルトリウスはバイオ医薬品産業が直面する主要な課題に応えるため、アップストリーム技術の開発と最適化に継続的に取り組んできました。本資料は『BioProcess International』の別冊版として、ザルトリウスのチームが手がけてきたさまざまな技術開発と、その特性解析の成果を紹介するものです。これらの取り組みにより、Flexsafe®フィルムに支えられた、最高レベルの統合型アップストリームプラットフォームを実現し、安全性、優れた性能、そして高い再現性を兼ね備えた細胞培養をお客様に提供することができています。
- 細胞培養におけるイノベーション | バイオ医薬製造プロセス PDF | 4.4 MB